吉田修一著『パーク・ライフ』読了。

午後、2002年の芥川賞受賞作『パーク・ライフ』を読んだ。2篇収められているうちの標題作の方しか読んでないが、まず、8年前は、今ほど世の中がビンボくさくなっていなかったんだなあ、と感じた。
世というものは移り変わっていくものだから、「昔は良かったなあ」と言っても、だから今あの時代のようになってほしいかと問われたら、それは「もういい」と答えるだろう。自分自身が若返ってあの時代をやり直すのならいいけど、時代だけ戻っても仕方ない。
こういう時代はこういう時代でやっていくしかない。
私たちの世代は、世の中が、輝ける未来に向かって疑いもせず頑張っていた時代や、バブルに調子づいていた時代、日本が落ち目になって沈んでいく時代など、いろいろな世の中を味わえて、面白い世代だと思うと、結構満足かも…。

あとは、自分自身がもうちょっと何か夢中になれるものを見つけて、晩年に向かって、人生を謳歌していこう。